ABS:米国船級規格 American Bureau of Shipping
  材料を含む船体の建造と機械設備についてルールを制定するほか,船体,機関等の登録の公表,商船,機関の等級その他の証明書を発行する。
海洋石油掘削装置,水中パイプライン,コンテナ,クレーン,造船所等の基準も発行している。
分野 石油関連規格
同義語 米国船級規格
関連用語 MIL, ASTM, API, SAE, AGMA, FS, ANSI, ANS
類似語  
略語 ABS

 AC(交流)モーター Alternating Current Motor
  交流機の代表的な電動機であるかご形誘導電動機である。ACモーターは,交流電気の時間とともに,電圧が交互にプラスとマイナスと入れ替わる誘導という現象を利用したもの。
ACモーターは,小型堅牢で固定子と回転子の接触部が軸受けだけのため長寿命であるが,一方周波数とモーターの極数によってその回転数は決定されるため,回転数を無段階に変えることができない。同じ回転数を得るためには減速比率を変えるなどの工夫が必要。最近は,回路で交流周波数を変え,DCモーターのように回転数を無段階にコントロールできるインバーターモーターも多く使われるようになってきた。
掘削現場でもドローワークス用,マッドモンプ用,トップドライブ用等多くのモーターが使われている。従来はDCモーターが主流であったが,最近ではACモーターのトルク特性等優位性が見出され,ACモーターを採用した機器も増え,良い評価が出ている。価格差も縮まって来ており,保守性,安全性及び運転特性から,これまで直流電動機にて駆動されていた主要掘削機器が,今後,交流電動機による駆動方式に変わる傾向もある。
分野 一般掘削用語
同義語  
関連用語 DC(直流)モーター
類似語  
略語 AC

 ACEA:ヨーロッパ自動車工業会 Association des Constructers Europeens d' Automobile
  ACEA規格は,ヨーロッパ自動車工業会(ACEA),石油メーカー,消費者の代表により組織された協会で制定された規格で,1996年1月から運用されている。
API規格とは異なる厳しいテスト項目があり,A1,A2,A3の三段階のグレードに分けられ,A3が最高グレードとなる。
分野 石油関連規格
同義語 ヨーロッパ自動車工業会
関連用語 DTD, BS, BSI, DIN, GOST
類似語  
略語 ACEA

 AGMA:米国歯車製造業者協会規格 American Gear Manufacturers Association
  約80の規格を有し,アメリカおよびカナダの歯車,減速機,加速器の製造業者を主な会員とする。歯車の用語,材料,設計,検査,試験等の規格の制定を行っている。ISO/TC60に参画し,規格の一部はANSI規格に採用され,また歯車の摩耗,損傷についての定義をAGMA-110,潤滑法ギヤ油規格をAGMA-250で示し広く世界で引用されている。
分野 石油関連規格
同義語 米国歯車工業会
関連用語 FS, ASTM, API, SAE, NLGI
類似語  
略語 AGMA

 ANSI:米国規格協会 American National Standards Institute
  過去80年以上,米国における民間の標準化制度の管理・調整機関としての役割を果たしてきた。ねじ,バルブから原子力,医療,通信機器,宇宙開発まで多岐にわたる分野で先進的な規格開発が行われ,14650件を超える規格がANS(米国国家規格)として制定されている。
分野 石油関連規格
同義語 ANS, 米国国家規格
関連用語 MIL, ASTM, API, SAE, AGMA, FS
類似語  
略語 ANSI, ANS

 API:米国石油協会規格 American Petroleum Institute
  石油の精製,輸送,試験法等に関する規格。本規格はDOT,DOD,OSHA,EPA等の政府機関でも採用され,現在約500件の規格を制定し,約45%がANSI/APIとなっている。API規格がそのままISO国際規格へ採用されるケースも多い。
分野 石油関連規格
同義語 米国石油協会
関連用語 ASTM, SAE, AGMA, FS
類似語  
略語 API

 ASTM:米国材料試験協会規格 Standards of American Society for Testing and Materials
  工業材料に関する研究と仕様書および試験方法の標準化規格。規格の種類は,該当分野における共通用語の定義。与えられた課題を達成するために適切と考えられる手順。与えられた測定を行うための手法。対象物あるいは概念をグループ分けする基準。製品や材料の特性の範囲や限界を決めるものの5種に分けられる。石油製品は,D分類の「Miscellaneous Materials」として,約3,000の規格が制定されている。
分野 石油関連規格
同義語 ASTM規格, 米国材料試験協会
関連用語 API, SAE, AGMA, FS
類似語  
略語 ASTM

 Aマスト A Mast
  カンチレバーの建て倒しに使用する装置。櫓の付属品である。スリングライン及びファーストラインを介するシーブが組み込まれている。
分野 櫓およびストラクチャー
同義語  
関連用語 ジンポール, スリングライン
類似語  
略語  
出典 Department of Industry Relations 「Occupational Safety and Health Standard」

 BHA Bottom Hole Assembly
  ドリルストリング下部のヘビーウェイトドリルパイプ,ドリルカラー,スタビライザー,ビット等から構成される掘削および坑内作業用の編成をいう。
分野 一般掘削用語
同義語 編成
関連用語 ドリルストリング, ビット, ドリルカラー, スタビライザー
類似語  
略語 BHA

 BS:英国規格 British Standards Institution
  英国における準国家規格で5,000以上の規格が制定されている。1901年英国貿易産業省の支援を受けて設立された。世界で最も古い歴史を持つ規格協会である。東南アジア諸国はじめ世界の占有率が非常に高く,日本でもDINと並ぶ。またISO/IECを中心とする国際標準化,並びにCEN/CENELECによる欧州(EU)標準化の推進におけるBSIの貢献度はめざましく,日本でも有名なISO9000シリーズやISO14000シリーズはもともとBSIが策定した英国規格が国際標準となったものである。
分野 石油関連規格
同義語 英国規格協会
関連用語 IP, DIN, GOST, ACEA, DTD
類似語  
略語 BS, BSI

 BSR Bottom Simulating Reflector
 

地震探査法(音波探査)で捉えられる温度・圧力境界を示す反射面。地震探査は,地上から圧縮空気の弾性波を送り,地下からの反射波を利用する反射法と屈折波を利用する屈折法があり,一般に分解能が優れている反射法が採用されている。
反射法は弾性波が返ってくるまでの時間とその間の速度の積によりその間の距離を求める方法である。地中からの反射波(弾性波)をコンピュータで解析することで内部の状況を地層断面図として地中の構造を描き出すことができる。
一般に海の場合は圧縮空気を放出して弾性波を発生させるエアガンで,陸上ではバイブロサイズといわれる機械や火薬などを利用して,人工的に小規模の地震を起し,地震波を発振している。発振された地震波は,地層中の境界面など物性値の変化する部分で反射が起こる。この反射面は海底面とほぼ平衡に出現するため,海底疑似反射面(Bottom Simulating Reflector,BSR)と呼ばれている。
一般に弾性波の速度は,ガスハイドレート層においてハイドレート化していない場合に比べ約2倍早くなることが確かめられている。弾性波がハイドレート層を含む地層中を通過する場合,ハイドレート化した地層とそうでない地層の間に音響的な不連続面が生じ,この境界面が強い反射面(BSR)として出現する。このメタンハイドレートの基底が強い反斜面(BSR)となっていることがわかってきたことで,最近では,メタンハイドレート発見の重要な手がかりとされている。

分野 新技術
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 Cascade System 
  カスケード方式とは1セットのシェーカーを通った泥水が、メッシュサイズの異なるもう1セットを通過するように配置したシェーカーシステムで、1枚のスクリーンにかかるソリッドの負担を小さく出来るため、2段目に高性能のスクリーンを装着できる。よって、システム全体としての性能が大きく向上し、大きいポンプ吐出量が必要な場合に適した方式である。
分野 掘削流体
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 DC(直流)モーター Direct Current Motor
  DC(直流)はAC(交流)のように,電圧が交互に変わる性質を備えていない。したがって,DCをモーターに利用するためには電圧を交互に作り出す仕掛けが必要である。この役割がブラシ(整流子)で,回転力を起こすために必要な磁極が作られる。
DCモーターの最大の特徴は,停止してから動き出そうとする瞬間に最大のトルクを発揮する点にある。 また,DCモーターは小型化が可能で高効率のモーターである。出力が電流にほぼ比例するため比較的制御が容易で,始動トルクが大きく,低電圧での対応が可能である。一方で,機械的摺動部からの電気ノイズの発生,寿命が短い,構造が複雑である(巻線,整流子,ブラシ・ホルダー)という短所もある。一般的にSCR装置と組み合わせて使用される。
分野 一般掘削用語
同義語  
関連用語 AC(交流)モーター
類似語  
略語 DC

 DIN:ドイツ工業規格 Deutsche Industrie Normen
  ドイツの準国家規格で10,000件以上の規格が制定されている。DIN規格は,1〜80,000番台までの一連番号で表され分類はない。DIN規格の種別,@Norm:正式規格 ,ANorm Entwurt:規格原案 ,BVornorm:暫定規格 ,CBeiblatt:補足のために発行される ,DAuswahlbatt:特定分野にのみ適用 ,Ex-Ausgabe:微細な修正,印刷ミス等の場合,そのまま発行されるもの ,FTeil:分冊 ,GDIN Taschenbuch:主要規格をまとめたハントブック からなる。
分野 石油関連規格
同義語 ドイツ連邦規格
関連用語 GOST, ACEA, DTD, BS, BSI
類似語  
略語 DIN

 Drilling The Limit Drilling The Limit
  "Productive Time(PT)とNon Productive Time(NPT)、およびInvisible Lost Time(ILT)とに分別される掘削作業時間のうち、NPTおよびNPTと比較してより潜在的なILTをゼロにするよう構築された掘削計画ことで、この究極的な目標のもと実施される一連の掘削作業を含めてDTLキャンペーンと呼ばれることが多い。NPTについては、オフセットデータ等からNPT発生の原因を綿密に分析し、その予防策を掘削計画に反映させる。ILTの定義は石油会社等によって異なり、それぞれ1 Bit / 1 Section
分野 総合技術の進歩
同義語 掘削評価法
関連用語  
類似語 Drilling Technical Limit
略語 DTL

 DSP:防衛庁仕様書 Defense Specification
  防衛庁が装備し使用する物品を調達する場合において必要とされる調達物品の仕様(物品の形状,構造,品質,その他の特性,試験方法,検査方法その他のこれらの特性を確保するための方法又は装備品等の防せい方法,包装方法,表示方法その他の出荷条件をいう。)について定めたもの。従来,トグルスイッチが,防衛庁規格(National Defense Standard)その他,種々の規格,仕様書によっていたものを,標準化を図る目的により,昭和56年に防衛庁仕様書として改定及び制定したもの。
分野 石油関連規格
同義語 DSP規格, NDS
関連用語 JIS, NDS, JPI, ISO, IEC
類似語 防衛庁規格
略語 DSP

 DTD:英国軍用規格 Directorate of Technical Development
  主に航空材料の規格。1〜999および5000〜5999番台の番号で表して,Metallic Materials,Process Specificationsに関して規定している。
分野 石油関連規格
同義語 英国軍用規格
関連用語 IP, BS, DIN, GOST, ACEA
類似語  
略語 DTD

 d指数 d-exponent
  "掘削データから異常高圧を検知するために計算される数値。掘削パラメータ(孔径、ビット荷重等)を一定にして掘削した場合,深度とともに減少傾向にあった掘進率が異常高圧に入ると増加に転ずる。現実には掘削パラメータを一定に保って掘削することは困難であるので,これらの値の影響を取り除くために,掘進率を規準化したd指数を計算し,異常高圧層検知に用いる。掘進率方程式はR/N=a(W/D)dと表されるので,d指数を次のように定義する。d=log(R/60N)/log(12W/106D) ここで,R:掘進率(ft/hr)
分野 異常高圧層対策
同義語  
関連用語 等価循環泥水比重
類似語 dc指数, シグマ
略語  

 EM-MWD Electromagnetic MWD
  MWDにおいて,電磁波を用いた坑底データの伝送方式である。この方式は,坑内ツールに組み込まれた送信アンテナから低周波数の電磁波信号を送信し,地表に設置した受信アンテナで受信する。電磁波の減衰の大きい地域ではリピータと呼ばれる中継器を併用することもある。双方向の通信も可能であり泥水圧力波方式が使えないアンダーバランス掘削などの圧縮性流体を用いた掘削時にも使用可能である。
分野 坑井情報収集・処理システム
同義語  
関連用語 MWD
類似語  
略語  

 FS:米国連邦規格 Federal Specifications and Standards
  米国連邦機関において使用する全ての材料,製品を規定したもの。石油製品は分類項目「VV」に収録されている。内容は大きく3つに分類できる。使用にあたり必要な事項を,最も経済的・効果的に満たすために,補給品目の品質,形式,寸法等を限定するもの。材料あるいは製品の試験方法を規定するもの。意匠,構造,使用法,保全等に関する規定。
分野 石油関連規格
同義語 米国連邦仕様書
関連用語 MIL, ASTM, API, SAE, AGMA
類似語  
略語 F.S, Fed

 GOST:ロシア規格 State Committee of the Russian Federation for Standardization and Metrology
  旧ソ連の国民経済の全分野,全企業に適用を義務付けている。大きく16部門に分類され,膨大な数の規格が制定されている。
分野 石油関連規格
同義語 GOST-R, ロシア規格
関連用語 ACEA, DTD, BS, BSI, DIN
類似語 OCT, RST, STP, TY
略語 GOST-R, GOST

 IEC:国際電気標準会議 International Electrotechnical Commission
  電子,磁気および電磁気,電気音響,電気通信,エネルギー生成・分布等の全ての電気技術が含まれる電気・電子技術分野の国際規格である。また,用語から記号,測定方法,性能,信頼性,設計,開発,安全,環境等の一般関連領域も含まれている。
分野 石油関連規格
同義語 ISO/IEC
関連用語 JIS, NDS, JPI, ISO, IEC
類似語 IECEE, IECEx, IECQ
略語 IEC

 IP:英国石油協会規格 The Institute of Petroleum
  アメリカのASTMと並んで広く用いられる。IP規格は試験,分析法ごとに一連番号と年号で表記されブック形式で発行されている。IP Model Code of Safe Practice in the Petroleum Industryのシリーズとして15冊が発行されている。Part-4,8に「Drilling and Production Safety Code for Offshore Operations」がある。
分野 石油関連規格
同義語 英国石油協会
関連用語 BS, DIN, GOST, ACEA, DTD
類似語  
略語 IP

 ISO:国際標準化機構 International Organization for Standardization
  国際標準(Global standard)とは,国際市場において円滑に経済取引を行っていくため,相互理解,互換性の確保,消費者利益の確保などを図る製品の品質,性能,安全性,寸法,試験方法などに関する国際的な取極めであり,各国の代表的標準化機関から成る国際標準化機関で,電気及び電子技術分野を除く全産業分野(鉱工業,農業,医薬品等)に関する国際規格の作成を行っている。
分野 石油関連規格
同義語 ISO/IEC
関連用語 JIS, NDS, JPI, ISO, IEC
類似語 ISODOC, ISONET
略語 ISO

 JIS:日本工業規格 Japanese Industrial Standards
  JIS(日本工業規格)とは,我が国の工業標準化の促進を目的とする工業標準化法(昭和24年)に基づき国内の鉱工業品の統一し生産消費の合理化をはかるため日本工業標準調査会(JISC:Japanese Industrial Standards Committee)が制定している国家規格である。 JISは,2001年3月末現在で,8932件が制定されている。JISには,それぞれに番号が付いており,このJIS番号は,分野を表すアルファベット一文字と原則として4けたの数字との組合せからなる。
分野 石油関連規格
同義語 日本工業規格
関連用語 DSP, NDS, JPI, ISO, IEC
類似語  
略語 JIS

 JPI:日本石油学会規格 Japan Petroleum Institute
  日本石油学会が規定する規格。石油学会は昭和33年5月に創設され,石油・天然ガスの開発,石油および石油化学工業,石油に変わる新燃料等の分野まで,産学両面にわたり幅広く活動する国内唯一の石油に関する学会。
分野 石油関連規格
同義語 日本石油学会
関連用語 JIS, NDS, ISO, IEC
類似語  
略語 JPI

 LGS値 Low Gravity Solids
  泥水中に含まれる総固形分のうちで有機添加剤及び塩分を除いた懸濁固形分のうち,加重剤(バライト)を除くソリッドの全てをローグラビティーソリッド(LGS)と呼ぶ。泥水中のLGS値は低ければ低いほど、泥水の潤滑性,耐熱性が向上し,掘進率が良くなることが知られている。ソリッドが微細になればなるほど,単位重量あたりの表面積が大きくなり,脱水特性および流動特性に悪影響を及ぼす。ソリッドが微細になるほど,機械的にこれを除去する事が困難になる。
分野 掘削流体
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 LWD Logging While Drilling
  MWD技術のうち特に地層評価に関するパラメータ(比抵抗,孔隙率,音波速度,ガンマ線など)を測定するものをLWDと呼ぶ。LWDでは,掘削中または掘削直後の計測が可能なため掘削流体が地層深部に浸入する前に測定が行えるという利点があり,高傾斜・水平坑井のようなワイヤーライン検層が困難な場合にも有効である。
分野 坑井情報収集・処理システム
同義語  
関連用語 ワイヤーライン検層
類似語 MWD
略語 LWD

 MBC値 Methylene Blue Capacity
  "泥水中のベントナイト含有量を示す代表的な測定値である。いずれの水系泥水も泥水諸性質を良好に維持するための必須条件は常時泥水中の含有ベントナイト量を必要最小限に維持する事である。ベントナイトは,他の粘土類より陽イオン交換容量、表面積及び分散度が大きいため多量のメチレンブルー色素を吸着できる。この原理を応用して,泥水中の含有ベントナイト量は,Frank O. Jones
分野 掘削流体
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 MIL:米国軍用規格 Military Specifications and Standards
  米国国防省が制定する規格。内容が本来軍用である品目,軍の特別な要求に合致するように改造された市販品または現在軍以外の連邦政府機関では使用されないか,使用の見込みのない市販品について適用され,その範囲は食品,事務用品からミサイルにいたる広い分野にわたり,一般の規格にもよく準用される。
分野 石油関連規格
同義語 米軍仕様書
関連用語 F.S, ASTM, API, SAE, AGMA
類似語  
略語 MIL

 MWD Measurement While Drilling
  MWDは,掘削中に坑底データを計測すると同時に地上へそのデータを連続的に伝送する技術である。坑井の方位・傾斜に関するデータや圧力,温度,ビット荷重,トルク,振動などの掘削パラメータ,地層評価に関するパラメータの計測が可能である。坑底データの伝送方式は,現在主流の泥水圧力波を利用したマッドパルス方式や泥水圧力連続波方式(マッドサイレン)・電磁波方式(EM-MWD)及び計測データを一旦ツール内のメモリーに蓄積して揚管時に回収する方式などがある。
分野 坑井情報収集・処理システム
同義語  
関連用語 マッドパルス, マッドサイレン, EM-MWD
類似語 LWD
略語 MWD

 NLGI:米国グリース協会規格 National Lubricating Grease Institute
  工業用グリースの品質を加味した分類規格。NLGI No.は,硬さや軟らかさを表す度合いで,油の粘度に相当し,数値が大きいほど軟らかい。
分野 石油関連規格
同義語 米国グリース協会
関連用語 FS, ASTM, API, SAE, AGMA
類似語  
略語 NLGI

 NMR-CT  Nuclear Magnetic Resonance Computed Tomography
  同じコア試験技術の一つであるX線CTよりも適用制限が厳しいが、以下のようなX線CTに対する優位性もある。a. 対象物を動かすことなく、磁場を調整するだけで、任意の断面積得られる。b. 直接的な規定であるため、画像処理なしに孔隙率、飽和率の測定が出来る。c. 原子や分子自体に特定な値を測定するため、密度が同じ流体も区別出来る。
分野 コアリング作業
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 PDCビット Polycrystalline Diamond Compact Bit
  フィックスドカッタービットと呼ばれる種類に属するビットで,ビットボディと一体となった鋭角的なカッティングストラクチャーを掘削肌に食い込ませ回転させることで掘削する。直径1〜5cm,厚さ0.5mmの人工ダイヤモンドを一定の形に燒結し,タングステンカーバイトの上に燒結ダイヤモンド層を接合したもの。形状はダブルコーン,シャローコーン,パラボリックの3つに大別される。このビットは,圧縮強度の高い硬質層に対しては,カッティングストラクチャーの破損,摩耗の問題があって現在のところ適応できない。研磨性,粘着性のない均質な軟質層で有効で,硬質頁岩層の挟みがなく粘着性のない砂,シルト,頁岩ベースの軟質層に適用される。PDCカッターは,熱と衝撃に弱く,特に硬質層の掘削時に生じる摩擦熱は,PDCビットの触媒メタルの膨張によって人口ダイヤモンド層を分解し摩耗を拡大させ,カッターの欠損を生じさせる。硬い砂岩やカーボネイトのはさみのある頁岩層では,効果的な掘削を期待できない。
分野 掘削機器用語
同義語  
関連用語 ナチュラルダイヤモンドビット, フィックスドカッタービット, TSPビット
類似語 人工ダイヤモンドビット
略語  
出典 HUGHES CHRISTENSEN社のホームページ

 pH値 pH Value
  pHとは,水素イオン濃度の逆数の対数であり,pH=-log[H+]で示される。pH値が7.0の場合は中性,7.0よりも小さい場合は酸性、7.0よりも大きい場合はアルカリ性となる。泥水中の粘土粒子の分散や調泥剤の機能を十分に発揮させ,安定な泥水を維持するためには,泥水中に一定量のOHイオンが含まれている必要がある。そのため,一般的にpHを測定することで泥水中のOHイオンの含有量の指針としている。しかし,泥水中には,OHイオンの他,地層から泥水中に混入したり,有機系調泥剤の分解(老化)によって生じる炭酸根,同じく調泥剤の分解によって生じる有機イオン類等のアルカリ成分が含まれている。泥水の流動特性を著しく悪化させる炭酸根の量や,泥水の老化度の指標としての有機イオン類の量を知ることは極めて重要となる。泥水のアルカリ度の測定は,pH値とともに,泥水及び濾水に指示薬を加えて酸で滴定し,その滴定量から泥水のアルカリ成分の含有量を知る方法が用いられる。瀘水に指示薬としてフェノールフタレイン(pH 8.3で変色)を使用した時の値をアルカリ度Pf,同じくメチルオレンジ(pH4.3で変色)を使用した時の値をアルカリ度Mfと呼ぶ。また,泥水に指示薬としてフェノールフタレインを使用した時の値をアルカリ度Pmと呼ぶ。
分野 掘削流体
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 PHPAポリマー泥水システム PHPA Polymer Mud System
  PHPAポリマー泥水は,高分子被膜形成性ポリマーであるPHPA(Partical Hydrolized Poly Acrylamide)を主体とした非分散系ポリマー泥水システム。PHPAが坑壁やカッティングスの表面に強力な被膜を形成して内部への水の浸入を制限するため,軟弱な頁岩(泥岩)層の水和膨潤抑制効果はもちろんのこと,硬くて崩壊し易い頁岩(泥岩)層に対しても大きな効果をしめす。頁岩の水和膨潤抑制効果をさらに向上させるためにKCl(塩化カリウム)を併用してKCl/PHPAポリマー泥水として用いられることが多い。
分野 掘削流体
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 PS 検層 P and S Wave Velocity Log
  弾性波を用いた速度検層。地表震源でP 波,S 波を発生させ,坑井内に設置した3 成分受振器(上下+水平2成分)で,深度を変えながら一定間隔で測定する。速度の単位にはkm/sec が用いられる。地層の力学的特性の推定に有効で,岩盤調査等,土木分野で利用される。
分野 物理検層種目
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 PWD Pressure While Drilling
  PWDとは、ニアビットのアニュラス圧力をリアルタイムにて検知するツールスで、パックオフの徴候の早期検知や、ECDコントロールの評価、坑底でのハイドロリクス評価、カッティング重量測定装置と同時に使用した上で坑内クリーニングの評価等に用いる。8-1/2"坑若しくはより小径用のツールスが一般的に利用されており、12-1/4"坑用ツールスにおいてはアニュラス容量が大きいことから現状ではデータの精度に問題があるため、利用実績も比較的乏しい。
分野 総合技術の進歩
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 SAE:米国自動車技術者協会規格 Society of Automotive Engineers
  SAE規格は,大きく3つに分類され,陸上輸送関係のJ規格,航空材料関係のAMS規格,航空関係のAS,ARP,AIR規格等がある。航空産業の分野まで広がっている。エンジン油,ギヤ油のSAE No.は広く世界で採用されている。
分野 石油関連規格
同義語 米国自動車技術会:SAE
関連用語 AGMA, FS, ASTM, API
類似語  
略語 SAE

 SXドリリング Saturation Exploration Drilling
  この方法はセミサブに用いられるサブシーBOPシステムを使用せず,海上坑口方式を採用し,最初の13-3/8""ケーシングをそのままライザーとして海上まで展張する。サブシーBOPおよびマリンライザーの設置回収作業が無いこと,BOPコントロール時間の短縮,30”コンダクター,20”ケーシングの設置削減の利点があり,作業時間の短縮,それによるコスト削減を可能とする技術である。また,セミサブの位置保持はプリセット係留方法を採用し,第2・3世代のセミサブを大水深海域に適用させることを可能としている。
実際にUNOCAL社がインドネシアの東カリマンタン・マカッサル海峡でこの掘削技術を採用し実績を積んでいる。この技術は浅海域において改良を重ね,大水深にその適用範囲を拡大した。SXドリリングの適用範囲を拡張し,水深1
分野 新技術
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

 TSPビット Thermally Stable Polycrystalline Bit
  熱に起因するPCDの弱点を改良した新しいタイプの人工ダイヤモンドカッタービットである。PCDは,ダイヤモンドの結晶構造間に,結合材としてコバルトとニッケルが使用され,それらの熱膨張率とダイヤモンドの熱膨張率が異なるため,摩擦熱等によるPCDの温度上昇に伴い,PCDの内部応力が増大し,破壊に至るまでの許容外部応力すなわち実質的なPDCカッターの強度が低下する。TSPダイヤモンドは,これらの結合材を可能限り除去するか,または,ダイヤモンドと熱膨張率の差がないシリコンを結合材として使用した人工ダイヤモンドである。
分野 掘削機器用語
同義語  
関連用語 ナチュラルダイヤモンドビット, PDCビット, フィックスドカッタービット
類似語 人工ダイヤモンドビット
略語  

 Vドアー V-Door
  ドリルパイプ等のパイプ類を櫓内に引き込むために,マストの最下部に設けられた開口部。語源は昔のスタンダード櫓の開口部がアルファベットのVを逆さにした形だったことに由来している。
分野 櫓およびストラクチャー
同義語  
関連用語 ドリルフロア, 櫓下
類似語  
略語  
出典 Schlumberger社"Oilfield Glossary

 X線CT  X-ray computed Tomography
  X線CTは医療分野のみならず、油層工学分野に適用が試みられている。X線CTスキャナを用いることにより、コア内の三次元的な飽和率の分布状況を局所的に捉えることが可能になった。これは置換流体のフロント面の進行状況、フィンガリングの有無、あるいはエンドイフェクトの観察等、流動状態の把握に非常に有効である。
分野 コアリング作業
同義語  
関連用語  
類似語  
略語  

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